喉が弱い人以外は見ないで! 粘膜を強化して風邪知らずになろう

193,454 views

「私の風邪はいつも喉から…」
「すぐ声が枯れるの、なんとかならないの…?」
「こんなに喉が弱いのって私だけ?」

喉を痛めれば、会話はしにくいわ気分も優れないわで最悪。
声が出ない時の辛さは尋常じゃない。

喉風邪になりにくい人が羨ましいその気持ち!

非常に分かります。

…このように、喉が弱く枯れやすいことを悩む方は非常に多いです。

あなただけではありません。

「特別体が弱いというわけじゃないのに、なぜか喉だけが弱い!なんで?」

喉が弱い人が疑問に感じるのは、この点だと思います。

さらに、

「できるなら喉を強くしたい!風邪なんかひいていられない!」

と思ってるはず。

実は、あなたのその悩みには「喉の粘膜」が深く関わっています。
喉が弱い方は喉の粘膜が乾燥しているか、もしくは粘膜の働きが弱まっている可能性があるんです。

え、どういうこと?

はい!…ということで今回お届けするのは、「人より喉が弱い!」ということを気にしている方や喉を強くしたい方のための粘膜強化方法です。

では参りましょう!

どうして喉が痛くなるのか?

対策するにしても、まずは「喉が炎症を起こすとはどういうことか?」を知ることが大事です。

では「喉が弱い人の特徴」「どうして喉が痛くなってしまうのか」の解説をしていきましょう。

喉を痛めやすい人の特徴

朝起きたら喉がイガイガ…これから仕事なのに最悪!

こんな経験はありませんか?

もしかしたら、あなたは睡眠中に口呼吸をしている可能性があります。
いや、睡眠中に限らず日中でも自然と口呼吸になっているのかも。

口と鼻の機能の違いは以下のようになっています。

●口
食べ物を細かく砕き、消化酵素を含む唾液と混ぜ合わせて消化しやすい状態にする役割。

●鼻
空気中の異物を取り除く・冷たい空気を温める・適度に加湿する、空気清浄機のような役割。

機能の違いをみても、「鼻」が呼吸に最適であることが分かります。

口呼吸をしていると乾いた空気が直で気管に入ってしまいますよね。
すると喉が乾燥し、ウイルスや細菌が繁殖しやすくなるのです。

逆に鼻呼吸であれば、入り込んできた菌やウイルスを可能な限り取り除いた空気にしてくれます
また、口を閉じて呼吸をしているので喉の潤いを保てます。

やばい、口呼吸をしているかも!という人は、常に口を閉じるよう意識してみましょう
寝ている最中は意識するのが難しいと思うので、マスクを着用!

それでも鼻呼吸が難しい、辛い、息苦しい…という方は、鼻の病気の可能性も考えられます
一度、耳鼻咽喉科などの医療機関に見てもらいましょう

なるほど!喉が炎症を起こすメカニズム

喉の痛みの原因としては2つ考えられます。

・「喉の酷使」による炎症が原因
・「細菌・ウイルス」による炎症が原因

以下、この2つについて説明していきます!

カラオケで盛り上がったり、長時間喋り続けたりすると

「カラオケに行くとすぐ喉が痛くなる…」
「喋ってると咳き込む…」

こういった経験、あるはずです。「喉の酷使」にあたりますね。

大好きなカラオケ、最初は絶好調!でも何曲か歌っていると、あれれ、喉の調子が…?
友人達が楽しげに歌っている中…、喉の違和感、嫌な予感。
でもまだまだ歌いたいから無理して歌うと声がガラガラ。ほんとはもっと上手く歌いたいのになんでー!

…喉が弱い人はこうなりやすいですよね。

カラオケなどで大声を出した後に起こる喉の痛み、それは声帯部分が炎症を起こした証拠

声帯は、気管の入り口の蓋の役割をする「喉頭蓋(こうとうがい)」の内部にあります。

声帯は筋肉と粘膜で構成されているため、筋肉を使いすぎると炎症してしまいます。

ちなみに、タバコの吸いすぎやお酒の飲みすぎで声帯に負担をかけた場合や、汚れた空気を吸ったりウイルス感染した場合でも声帯は炎症します。粘膜が傷ついてしまうのです。

こういった炎症のことを「急性声帯炎」といいます。

急性声帯炎は完治期間が短く、病気であることに気づかず過ごしてしまいがち。
しかし、これが何回も続いたままにしていると…

慢性声帯炎になってしまうことも!

急性と違って完治時間が長くなってしまうんですね。最悪の場合手術です。ヒィ!

免疫力が低下していたり、強い細菌やウイルスを侵入させると

「喉にイガイガ感が…風邪ひいたかな…」

これは、「細菌・ウイルス」による炎症でしょう。

通常空気中の細菌やウイルスが喉に入ると、リンパ組織の集合体である「扁桃」が最近やウイルスをやっつけてくれます

扁桃とは、喉の中を取り巻いている部分です。

といっても、分かりにくいですね。

簡単にいうと、口を大きく開けた時に見えるいわゆるのどちんこの両脇に位置するふくらみのことです!

ちょっとした細菌やウイルスはいつでも口の中に入ってくるので、小さな炎症はよく起きているのですが、そのほとんどは自覚していないはず。

それは、あなたの免疫力が自然に完治してくれるからです。

しかし免疫力が低下している、もしくは強い細菌やウイルスが侵入したりすると、自己治癒力では炎症を抑えることができず、炎症が悪化。そして扁桃が腫れてきて喉の痛みが起こるのです。

ウイルスをブロックしてくれる繊毛

口の中のガードマン的な存在として「繊毛」についても知っておきましょう。

鼻毛が外からのウイルスの侵入をガードしてくれるという話は聞いたことがあるはず。

それと同じで、喉の奥でも鼻毛と同様の役割を持つ「繊毛」が存在します。
繊毛は喉の粘膜の表面に隙間なく生えている、外からの細菌やウイルスをブロックしてくれる毛のような組織のこと。

そう、この繊毛がとても大事!

繊毛は、ウイルスや細菌を体外に排出する「繊毛運動」をしてくれています
しかし、粘膜が乾燥すると繊毛が硬くなって動きが鈍る。つまり、ウイルスに感染しやすくなってしまうんです。

だから喉風邪にならないためにも、そもそもウイルスを体内に侵入させたくない。
そのためには、喉の粘膜をしっかりと保っておきたいわけです。

喉が弱い人はとりあえずやるべき!基本的な風邪対策

喉の粘膜がいかに大事であるか分かりましたか?

喉が弱い方は粘膜を潤わせること、つまり「喉を乾燥させないこと」が大事です。
ここでは、身近にできる乾燥対策をまとめます!意識的にやってみよう!

手洗い&うがい

ウイルスや細菌は手から口に入ることが多いですね。
日常生活をしていて、菌に触れない日はないと思います。
自分の髪の毛、バスのつり革、椅子、会社のデスク…あげればきりがないのですが、身の回りには多くの細菌が潜んでいます。

なので、手洗いで「手についた菌」を流し、うがいで「口の中の菌」を流す
これが大事なんです。

ちなみに、うがいには基本的に「水」が適しています。

炎症を抑えるためには薬の力も必要かもしれませんが、実は予防のためなら水うがいだけで十分です。
喉の弱い人がイソジンなどの殺菌成分が多いうがい薬を使用すると、傷ついた粘膜を修復するのに必要な常在菌まで殺菌してしまうこともあるんです。

でもやっぱりうがい薬を使いたい…という人はこちらの商品をおすすめします。
色も透明で清涼感もあり人気ですよ。

マスクを着用しよう!

喉が弱い人にとっての最強防具がマスク!

外気が喉に入り込むと潤いで包まれていた粘膜が乾燥してしまいます
なので細菌から喉を守るというよりは、喉の乾燥を防ぐための対策として着用しましょう。

喉の粘膜を常に潤いで満たしておくためにも、外出時のマスクはとても大事。
また、睡眠している時の口の中の水分を保持するために睡眠中のマスクも大事になります。

就寝時には、こちらのマスクのような保湿用のマスクがおすすめです。
息が苦しい!という場合は口だけに着用するのもありですよ。

首を温めよう!

首を冷やすこと = 喉を冷やすこと。

喉を冷やすと、免疫作用を低下させてしまう可能性があります。
そのため、喉を温める服装が重要です。
特に気温が低い冬は、マフラーを巻いたりハイネックの服などを着ると良いでしょう。

また、就寝時にタオルなどで首を温めることで、喉の乾燥を防げます。

喉を潤そう!

こまめに水を飲む!

喉が渇いたなぁと思った時にはすでに喉が乾燥しています。

そうなる前に、小まめに水分を補充するように心がけることが大事。

フルーツジュースや蜂蜜ジュースなど、粘り気のある甘い飲み物は喉に栄養を与えますし、水分を保ちやすいですよ。

加湿器を活用する!

室内にいる時は、ぜひ加湿器を利用しましょう!

ポイントは部屋の湿度をできるだけ50%〜60%に保つこと。この湿度の範囲内ではウイルスの活動が鈍るんです。

逆に加湿しすぎるのはNGですよ。湿度が70%にでもなればカビ発生のリスクが…。
だから湿度設定機能がある加湿器を選ぶのが吉ですね!

もし加湿器がないときは、自分の部屋に濡れタオルを干すのも手です。

栄養のある食べ物で粘膜そのものの強化を

基本的な乾燥対策は分かったと思います。
しかし、粘膜自体を強化することも大事。

喉の粘膜の強化に効果的な食べ物があるのは知ってますか?
まずは自分の食生活を見直していくことが必要かもしれません。

では、早速喉の粘膜を強くしてくれる食品を紹介していきましょう!

粘膜を強くするということは、粘膜を常に潤った状態に保つことと同じこと。
粘膜が潤うために必要なのは何か?

それは、ムチンという多糖類です。

多糖類?ムチンって一体何さ?

ムチン?なんか聞いたことあるけど、どんな働きをするの?
いやいや、ムチンなんか聞いたこともないわ!

という人のために簡単に説明しましょう!

納豆や山芋ってネバネバしますよね?ムチンっていうのは、そのヌメリの元となっている成分のこと。実は、食材だけでなく人間の涙や唾液、胃液といった分泌物や胃腸の粘液にも含まれていますよ!

そう、このムチンという栄養素。これに粘膜を保護する働きがあるとされています。

しかも、胃の粘膜を潤すこともできるから、肝臓や腎臓の機能を高める作用もあります。細胞を活性化させ、老化を防止する働きもあります。消化を促す作用もあるから、便秘だって改善します。

おおっとムチン、いいことずくめじゃないですか!

もともとムチンは強い酸性物質である胃酸から粘膜で胃壁を守ってくれている、身体の中で大切な役割をしている物質なんです。

ムチンが豊富な食品

納豆や山芋以外にもネバネバした食品はたくさんありますね。
ムチンは溶けやすいので、汁ごと食べられるように調理すると効率よく摂取できますよ。お味噌汁がオススメ!

・納豆
・里芋
・山芋
・オクラ
・モロヘイヤ
・ナメコ
・レンコン

※注意※
ムチンは熱に弱い。食品からムチンを摂取するときは加熱しすぎないこと!

ムチンを含むレンコンの豊富な栄養を取れる、おすすめのサプリメントはこちら!

他にも粘膜に良い食品はないの?

ムチンが効果的なのは分かったけど、他にもあるんじゃ…?と思ったあなた、正解。

ムチンの他にも、栄養素としてビタミンAやビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、亜鉛を含む食品が喉を強化してくれます。

では、各栄養素の1日の推奨量と合わせて粘膜強化のための食品を紹介します!

※1日の推奨量は厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要を参考にしています。この記事には18〜29歳の方の目安を載せているので、年齢別にもっと詳しく見たい方はぜひ概要を見てみてくださいね。

ビタミンAが豊富な食品

ビタミンAは脂溶性ビタミンの一つ。皮膚や粘膜を構成する上皮細胞を作る働きがあります!特に、皮膚・目・口・喉・胃腸・肺・気管支などの粘膜のサポートをするんです。
油に溶けると吸収率が良くなるから、炒め物にするのがオススメ。サラダにしてドレッシングをかけるのもグッド。

【1日の推奨量】
男性:850(μg RAE)
女性:650(μg RAE)

・レバー
・うなぎ
・バター
・チーズ
・卵
・緑黄色野菜

※注意※
過剰摂取には気をつけること。肝臓に蓄積されすぎると、頭痛・吐き気・疲労感などの不調の原因にもなり得ます。

ビタミンB2が豊富な食品

ビタミンB2は水溶性のビタミンB群の一つ。別名「リボフラビン」。

三大栄養素である炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝をサポートするという大切な役割があり、さらに皮膚や粘膜の機能維持や成長に影響しています!

これが不足することで口内炎などの粘膜トラブルになりやすいことが分かっています。それだけ粘膜に大事な栄養素なんですね。

【1日の推奨量】
男性:1.6(mg)
女性:1.2(mg)

・レバー
・うなぎ
・卵
・納豆
・乳製品
・アーモンド
・葉菜類

ビタミンB6が豊富な食品

ビタミンB6は水溶性のビタミンB群の一つ。別名「ピリドキシン」。たんぱく質の分解・合成を助けることで、皮膚や粘膜の健康維持の働きをしてくれます

これが不足すると、目・鼻・口・喉などの粘膜で炎症や出血を引き起こしやすくなります

【1日の推奨量】
男性:1.4(mg)
女性:1.2(mg)

・レバー
・さんま
・マグロ
・カツオ
・大豆製品
・卵
・にんにく
・バナナ

ビタミンCが豊富な食品

よく聞く栄養素であるビタミンCは、皮膚や粘膜などの健康維持に欠かせません!
だから、絶対に不足させてはいけないってことですね。
あなたは普段野菜・果物を食べる人?あまり食べないって人は気をつけなきゃいけませんよ。

【1日の推奨量】
男性:100(mg)
女性:100(mg)

・赤ピーマン
・黄ピーマン
・ブロッコリー
・カリフラワー
・にがうり
・柿
・アセロラ
・キウイフルーツ
・イチゴ
・グレープフルーツ

亜鉛が豊富な食品

あまり聞きなれないかもしれませんが、亜鉛も粘膜を強くするには必要なミネラル。
不足しやすい栄養素だから、意識的に摂取することが大事ですね。

【1日の推奨量】
男性:10(mg)
女性:8(mg)

・牡蠣
・うなぎ
・ホタテ
・豚レバー
・納豆
・卵

「自分亜鉛足りてないなぁ」と思う方にはこちらがおすすめ。お手軽で評判も高いです!

マルチビタミンを利用すると楽!

上記のビタミンやミネラルを摂取するにも、毎日の食事の栄養素を考える…というのは難しいことですよね。

例えば一人暮らしの人。
毎日3食栄養のあるものを食べることができるか…といったらNOじゃないですか?

う〜ん、ちょっとめんどくさい…。

分かります。

そんな人は、マルチビタミンのサプリメントの利用がおすすめ。

粘膜を強化する栄養素を摂取したくても、特定の種類だけ多く摂取するよう心がけるのは難しい。
摂取したい栄養素だけのサプリを摂るのもめんどくさい。

マルチビタミンやマルチミネラルを摂ることで、栄養素全体の摂取量を底上げすると良いでしょう。

そもそも野菜や果物の素材そのものの栄養が昔に比べて低下していたり、加工食品が主流でカロリーばかりを摂取しやすい現代では、食事以外のサプリで補うことが必要になってきているんです。

そこで、こちらのマルチビタミンがおすすめ。

ビタミンAの前駆体であるβカロテンをはじめとして、多くのビタミン・ミネラルが含まれるマルチビタミン・ミネラルサプリメントとなっています。

もちろんビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンC・亜鉛も含まれています。

食事1回につき4カプセル程度飲むと良いとされています。
ただ、1日を通して8カプセル飲むことを目安にしていれば大丈夫!
先ほど紹介した食品を食事に取り入れ、十分なビタミン・ミネラルが摂れている場合は減らしてもOKです。

ただ、食事のタイミングで摂ることは意識してくださいね。
サプリ摂取を習慣化しやすいですし、吸収率が良くなります!

まとめ

「喉が痛くて辛い!喋れない!サイアク…!」

そんな状況を防ぐために、どうすれば良いか分かりましたか?

この記事では、喉の粘膜を強化する方法を紹介してきました。

喉の乾燥は大敵。乾燥対策は常に行っておくこと

そして、喉の粘膜を強化させるには、食事にムチンや各種ビタミン、亜鉛を豊富に含んだ食品を取り入れると良いんでしたね。不足してしまうとき・食事を考えるのが面倒なときは、サプリメントを利用するのもあり!

ただ、サプリメントは医薬品ではなく、あくまで栄養を摂取するための食品
栄養のバランスを整えたら、その栄養を働かせなくてはいけません。

ですから、風邪をひかないためには、食事以外にもしっかり寝ることや適度な運動をすることも大事ですよ!

そういったことを心がけ、喉を大切にしてあげてくださいね。

目指せ、風邪知らず!

-健康管理, 病気, 食事・栄養

2018/06/07