ズキズキが絶えない…つらい頭痛を和らげるコツ

「頭のズキズキで仕事がはかどらない…」
「せっかくの休日なのになんだか頭がじんじんする…」
「頭がギューッと締め付けられてなんだかやる気も起きない…」
こんなことで悩んだことはありませんか?
現在、頭痛は約3000万人の日本人が悩まされていると言われています。なんと3人に1人が「頭痛持ち」なんだそう。
「頻繁に起こるものだし、もうずっと痛いから仕方ない」
「つらい頭痛だけど、休むのはなんだか後ろめたいなあ…」
と思っている人、たくさんいると思います。そんな国民を悩ませる頭痛、実は種類があって対処法もそれぞれ違うって知っていましたか?例えば、温めれば和らぐ頭痛もあれば、かえって痛みが広がってしまう頭痛もあるのです。
「同じ対処法なのに効果が逆なんて…」と思ったそこのあなた、頭痛の種類と原因を知る事ができれば、それにあった対策がわかります。
もう、普段の私生活に支障をきたすくらいに悩んでいたあの頭痛とは一転、モヤモヤしない、すっきりとした頭になるかもしれません。
今回はそんな「頭痛」を種類別で紹介し、それぞれの原因や対応策をご紹介します。
目次
頭痛の原因・症状と特徴
血管の広がりによって起こる「片頭痛」
頭痛の中でも片頭痛と言われるものがあります。片頭痛は、何らかの原因で脳の血管が急激に拡張されるときの痛みによる頭痛と言われています。
なんで血管が広がると頭が痛くなるの?
脳の血管が拡張されると、その血管の周りにある三叉神経というものを刺激します。三叉神経を刺激すると神経ヘプチドといわれる「痛みの原因物質」が血管をさらに拡張させます。
拡張された血管はまた三叉神経を刺激し、大脳に「痛み」として情報を送ることであのズキズキとした頭痛が起こるのです。
みなさん、ここで疑問に思いませんか?
「じゃあ血管が広がるときってどんな時なの?」と。
ここから血管の拡張を起こす原因について説明していきたいと思います。
「血管が広がる」ってどういうとき?
血管が広がるって一体どんな時におこるのでしょう?
例を出して説明していきます。
例えば、仕事の締め切りが迫っているときや、忙しい時、あなたはストレスを感じますよね。ストレスを感じた時、人の身体を巡っている血管は「収縮する」といわれています。
ストレスを感じると、血管の中にある血小板から「セロトニン」という物質が放出されます。セロトニンは血管を収縮させる作用を持っているので、このセロトニンが放出されると血管が収縮します。
では、このストレスを感じて収縮した血管が、締めきりを終えて仕事がひと段落したときはどうなるでしょうか?
じつは、この人がストレスから解放されたときに「血管の拡張」が起こるのです。
ストレスから解放されると血液中のセロトニンが減少するとともに、収縮していた血管は反動で急に拡張しようとします。
このときに、あの嫌なズキズキとした頭痛へと変わっていくのです。
拡張した血管は刺激を与え、さらに血管を拡張させ痛みを増幅させます。そのような悪循環に陥るため、片頭痛は早めの対策がカギといえますね。
片頭痛の症状と特徴
脈打つようにズキンズキンと痛む
心臓が脈を打つような頭痛が間欠的に起こります。あまりの痛みに動くこともできず、仕事や勉強、家事などが手につかなくなることも。ひどいときには寝込んでしまうこともあるといわれています。
頭の位置を変えると痛みが増幅することがある
片頭痛の痛みがひどい時は、頭の位置を少しずらすだけでも痛みが増幅してしまうことがあります。じっとしている方が楽といわれています。
吐き気、嘔吐、下痢などの症状もでることがある
頭の痛みに加え、吐き気や嘔吐などの辛い症状もでてきます。
周辺環境に敏感になってしまう
周囲の環境音や騒音、また雨がふると頭が痛くなる、という人が多いように気圧の変化にも敏感に反応しストレスを溜め込んでしまうことがあります。
筋肉の緊張によって起こる「緊張型頭痛」
頭がギューーーーッと締め付けられるように痛むといわれている緊張型頭痛。この頭痛は頭の横の筋肉、肩や首の筋肉が緊張してしまうことによって起こる頭痛といわれています。
筋肉が緊張すると起こる事
筋肉が緊張するとなにが起こって頭が痛くなるのでしょうか?詳しく説明したいと思います。
筋肉が緊張すると、身体の血流が悪くなります。血流が悪くなると筋肉内に乳酸やピルビン酸といった老廃物が溜まり、この老廃物が神経に刺激を与える事であの締め付けられるような痛みが襲ってくるのです。
筋肉が緊張してしまう原因って?
筋肉の緊張は身体的・精神的ストレスからきます。
コンピュータ関係の仕事をしている人や、うつむき姿勢、車の運転など、長時間同じ姿勢をとり続けている人は首筋から肩にかけての筋肉が凝り固まり、頭痛になりやすいと言われています。
また、うつ病などの心の病気から緊張型頭痛が起こる人もいます。
精神的ストレスによって神経が緊張し続けていると脳の「痛みのコントロール」が機能しなくなり、筋肉が緊張していなくても頭痛が慢性的に起こってしまうということもあります。
緊張型頭痛の症状と特徴
後頭部から首筋を中心に頭全体がギューッと締め付けられるように痛む
緊張型頭痛は「ヘルメットをかぶった時の重さ」と例えられるような全体が重くつきまとうような痛みといわれています。めまいやふらつき、身体の倦怠感を伴うとも言われています。
数時間で終わる場合もあれば数ヶ月続く場合など、慢性化もあり得る
緊張型頭痛はどの年代でも見られ、ときどき頭痛がする「反復性緊張型頭痛」というタイプと、毎日のように辛い痛みがつづく「慢性緊張型頭痛」の2種類があると言われています。
頭痛の予防・対処法
頭痛には種類があり、それぞれ原因や症状が違うということがわかりました。
対処法も頭痛の種類によって違います。
ここからは、ズキズキする頭痛の痛みをスーッと和らげる、そんな対処法をご紹介したいと思います。
片頭痛の予防・対処法
片頭痛を予防するためには?
予防には無理せず薬を。
頭が痛いときは薬を飲んで治す、という人も多いと思います。
市販の鎮痛剤は起こってしまった痛みを和らげるためのお薬ですが、病院で処方してもらえるトリプタン系薬剤は炎症を抑えるだけでなく、片頭痛の根本的な原因を抑えてくれる片頭痛に特化した薬剤です。
トリプタン系薬剤には以下の3つの作用があります。
・拡張して炎症を起こした血管に作用する
・血管の拡張によって刺激された三叉神経にも作用する
・三叉神経から大脳に「痛い」と知らせる事をブロックしてくれる
このトリプタン系薬剤は飲むコツがあります。
それは「頭痛がはじまった軽度の段階で飲む」ということです。
頭痛が始まる前に飲んでしまっても炎症を起こしていないものには作用しませんので、「軽度のうちに症状をとめる」という認識のもとで薬を服用するようにしましょう。
「薬はなんだか不安・・」というあなたに、ハーブなどの天然素材が成分のメインであるサプリもあります。
こちらのサプリは特に女性におすすめです!
片頭痛の対処法は?
冷やすのは◯、温めるのは×
冷やしたタオルなどを痛む部分にあて、血管を収縮させるということが効果的です。
逆にお風呂に入って身体をあたためたり、マッサージをすることは血管を拡張させることになるのでダメ。
静かな暗い場所で休む
先ほど片頭痛の特徴として頭を動かすだけでも痛みが増幅すると述べました。そのため、片頭痛が起きたときは横になってゆっくり休むということがベストです。
また、片頭痛になると環境音や光でストレスを感じてしまうこともあります。暗くて静かな場所でゆっくり休むことをお勧めします。
カフェインを摂取する
コーヒー、紅茶、日本茶に含まれるカフェインは血管を収縮させる作用があり、痛いかも?と思った初期段階で飲むと効果が期待できます。しかし飲みすぎはカフェイン中毒を引き起こすので要注意です!
緊張型頭痛の予防法
緊張型頭痛を予防するためには?
長時間同じ姿勢をとらない、姿勢を良くする
姿勢を悪くすることは血行を悪くすることにつながります。姿勢を正してこまめに腕を伸ばす、立ち上がるなど、長時間同じ姿勢でいないことが予防につながります。
肩、首の血行アップ
簡単なストレッチをこまめに行い、筋肉の緊張をほぐすことが大切です。
①両肩をあげてストンと落とす
両肩をキュッとあげて力を抜き、ストンと落とします。市からを入れすぎず、自然の状態で10〜20回行います。
②首を左右に倒す
左手を額にあて、右肩の力をストンと抜いて左側に傾けます、そのまま5秒キープ!
もう片方も同様に。5〜10回繰り返します。
③椅子に座って前屈
椅子に浅く腰掛け、足を前に伸ばします。両肩の力を抜いてリラックスしつつ、首をゆっくりと前に倒して10秒キープ!5〜10回行います。
緊張型頭痛の対処法って?
身体をあたためる
半身浴やマッサージ、蒸しタオルで首や肩を温めるなど、身体をポカポカにして血行をよくする。
気分転換をする
頭痛にストレスは禁物!心身にストレスをかけず、自分の好きな事をしてリフレッシュすつことも大切。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
頭痛の原因、症状、対策を種類別にまとめてご紹介しました。
ご自身の頭痛の特徴、症状から種類を見極め、しっかりと種類に応じた対策を行えば、頭痛のせいで、なにもやる気がおきない、気分も落ち込み気味・・といったつらい生活から解放され、もうあのつらい頭痛に悩まされない、スッキリとした気分のいい生活を送る事ができるかもしれません。
つらいときは無理をせず、病院に行くなどしてうまく頭痛と付き合っていきたいですね。
2018/03/30