熱中症対策!家族がよろこぶ飲み物のレシピ

「家族を熱中症にさせたくない!」
この記事はそんなお母さんに向けて書いています。
こんにちは!
「サプタメ」編集部のフジワラです。
気温が上がってくると、家族の熱中症が心配ですよね。
予防には水分補給が大切で、塩分やミネラルもきちんと取るのも大切...。
というのは分かっているけど、毎日スポーツドリンクを飲むとなると出費もかさみますし、スポーツドリンクに含まれる糖分も心配。
家族が毎日飲むものだからこそ、おうちで手作りしたいですよね。
実はこの熱中症対策ドリンクは、お家でも簡単に作れるんです。
材料もスーパーで売られているものだけ! かんたんに作ることができますよ。
この記事では、そんな簡単な熱中症ドリンクのレシピを紹介していきます。
夏場の健康を維持する手助けにもなりますよ!
そのほか、
・熱中症予防に効く栄養素と食材
・逆に注意が必要なもの
・熱中症対策グッズ
・熱中症はそもそもなぜ起こるのか
・熱中症の応急処置について
についても説明していきます。
家族みんなで夏を健康に、楽しく過ごしましょう!
ではまいります。
目次
1. おいしくて効果的!熱中症を予防する飲み物のレシピ
では早速、熱中症予防に効果的な飲み物のレシピを紹介していきます。
ここで紹介するのは、かんたんに作れてる、おいしい、そんなレシピです。
せっかく作っても、家族が飲んでくれなかったら意味がないですし、できることなら毎日飲んで欲しいですよね。
砂糖やはちみつを使っていますが、市販のドリンクよりも甘さ控えめなのでご安心ください。だからといって飲みすぎないよう注意してくださいね!
きちんと管理すれば持ち運びもできるので、必要な時サッと補給できますよ。
何かと忙しいお母さんのために、市販の商品も有効活用していきます!
「豆乳バナナシェイク」
■材料 (1人分)
バナナ 1本
豆乳 100cc
■作り方
材料をすべてミキサーかブレンダーに入れて混ぜる。
汗とともに流れ出てしまうカリウムが豊富に含まれているバナナと、疲労回復に効果のあるビタミンB1を含む豆乳が体を整えます。ミキサーやブレンダーがあれば簡単に作れるので朝ごはんやおやつにもぴったりですよ。
口当たりがもったりしているため、猛暑日はうーんとなってしまいますが、混ぜる時に氷を1~2個、一緒に入れるとさらっと飲めるようになります。
「自家製レモンシロップ」
■材料
レモン 100g(両端を切り落とした状態で)
※レモンは皮まで使います。
農薬やワックスを落とすため、洗剤をつけて洗っておきましょう。
砂糖 100g(グラニュー糖はさっぱりとした味わい、三温糖などの茶色い砂糖はコクのある味わいになります)
※上記分量でなくても、レモンと砂糖が1:1の割合になれば大丈夫です。
ミント(お好みで)
■作り方
①レモンは輪切りまたはくし切りにし、種を取り除いて清潔なボウルにいれる。
②①のボウルにグラニュー糖を加え、グラニュー糖が軽く湿るくらいまでやさしくひと混ぜする。
③ボウルから瓶やタッパーにうつし、冷暗所で一晩おく。
④茶こしなどでこしてできあがり。
疲労回復に効果のあるビタミンB1とクエン酸が体の調子を整えます。
お水で割ればレモネードに、炭酸水で割ればレモンスカッシュになります。お好みでミントを入れるとさらにさっぱりします。
お風呂上がりに最高ですよ!
ただしそれなりに甘いので、薄めに割ったり、飲みすぎないようにして糖分のとりすぎには注意してくださいね。
ちなみに、浸けたレモンはそのまま食べても美味しいですよ。
「はちみつ黒酢ドリンク」
■材料 (1人分)
黒酢 15g
はちみつ 15g
※はちみつは1歳未満のお子様は食べることができません。
ご注意ください。
水または炭酸水 適量
■作り方
①水(炭酸水)以外の全ての材料をコップに入れ、混ぜる。
②水(炭酸水)を加えてよく混ぜる。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸の宝庫であるはちみつと、クエン酸をたくさん含む黒酢が、疲労回復に優れた効果を発揮します。
また、はちみつの主成分であるブドウ糖と果糖は、そのまますばやく吸収されてエネルギーになります。激しいスポーツや仕事の前後、休憩時、お風呂上がりにもとてもおすすめです。
ちなみにですが、黒酢ならこちらがおすすめです。
よくスーパーで売られている黒酢とちがい香料も甘味料も一切含まない、"まじりっけなしの黒酢"です。もちろんお料理にも使えます。
はちみつは国産で、クセがなくさっぱりしているアカシアのはちみつがおすすめです。
海外のはちみつは日本に輸入されるまで何度も加熱されるため、国産のはちみつと比べてかなり味や風味が飛んでしまっているんです。ぜひ安心でおいしい国産を選びましょう。
「グリコ パワープロダクション クエン酸&BCAA」
「これ水入れて振るやつでしょ…作り方を紹介とか言って手抜きなんじゃないの?」
たしかに私もそう思いここで紹介するべきか迷ったんですが、あえて紹介することにしました。というのも、この記事でも紹介したビタミンやクエン酸のほか、疲労回復に効果的なBCAAがかなりの量、補給できるからなんです。
飲むときはペットボトルなどに作り、少しずつ飲むのがおすすめです。クエン酸は一度にたくさん摂取しても吸収しきれず、体外にでてしまうためです。
「なんだか疲れてきたなー」という時に飲むだけで、かなり体が整いますよ。
ぜひお試しください。
「自家製経口補水液」
■材料 (4〜5人分)
砂糖 20〜40g
塩 3g
水 1L
■材料をすべて水に加えて混ぜる
最近は種類も増え、熱中症対策の飲み物として注目されている経口補水液。
市販だとOS-1が有名ですよね。スポーツドリンクよりも電解質の濃度が高く、脱水状態からの回復にとても効果があるのですが、実はお家にあるものでかんたんに作れるんです。塩分が濃いので、激しい運動をする方や暑い環境で仕事をされている方にはおすすめです。
ただし注意点があります。
まず、おいしくない点です(笑)。でも大丈夫です。これは果物の果汁を絞ったり、少しジュースを混ぜたり、砂糖の量を調節することで回避できます。
もうひとつ。こちらが重要なのですが、汗で流れ出るカリウムなどのミネラルはほとんど摂取できません。
もし熱中症を発症しているとき、手作りの経口補水液は応急処置程度に考えておいてください。
市販のOS-1などの経口補水液はカリウムなどのミネラルもしっかり補給できます。
経口補水液は熱中症のほか、
・感染性腸炎や風邪による脱水状態
・高齢者の脱水状態
などにも効果的です。
いざという時のために、何本かストックしておくと安心かもしれませんね。
2. ビタミンB1、クエン酸、ミネラルをとり、アルコールやカフェインは避ける
レシピはいかがでしたか?参考になりましたか?
ここでは熱中症予防のために特に意識してとりたい栄養素やそれを含む食品、避けたいものを紹介していきたいと思います。
レシピで紹介した、カリウムやビタミンB1、クエン酸についても解説していきますね。
とりたいのはビタミンB1、クエン酸、カリウム、ナトリウム
ビタミンB1
ビタミンB1が不足すると、乳酸などの疲労物質がたまってしまい、疲れやすくなります。
その結果、疲労感や食欲不振、倦怠感など体調不良の原因となり、熱中症になりやすくなってしまうんです。
豚肉、うなぎ、豆腐、大豆製品、げんまい、そばなどに多く含まれています。
クエン酸
柑橘類などに含まれる酸っぱい成分です。疲労の原因となる乳酸の発生をおさえて疲労回復に役立ったり、ビタミンB群やミネラルの吸収を助けることで熱中症の予防にもなります。
レモンなど柑橘系果実のほか、梅干しなどに含まれます。サプリメントでとるのもおすすめです。
カリウム
汗と一緒に流れ出てしまうため、意識してとりたい栄養素です。カリウムが不足すると細胞内が脱水症状になってしまい、もし熱中症になってしまった時、回復が遅くなってしまいます。
カリウムは過剰なナトリウムの排泄を手助けするなど、 体にとって大切な役割があります。
日頃からしっかり摂っていきましょう。
海藻類、パセリ、アボガド、バナナ、豆類に多く含まれています。
ナトリウム(塩分)
いわゆる塩分です。汗と一緒に流れ出てしまうことが広く知られているので、夏は水と一緒にとってるよ、という方も多いと思います。
ハードな運動をしている方、ものすごく暑い環境で働いている方など、毎日大量の汗をかく方は積極的にとっていきましょう。逆に、そうでない方は実はそこまで意識しなくていいものなんです。たくさんとってしまうと高血圧などの原因となり、逆に健康を損ねることになってしまいます。
特に、私たち日本人は摂りすぎている方が多いので注意しましょう。
アルコール・カフェイン、糖分には注意が必要
『ほらもう一杯!飲んで飲んで!熱中症対策!!』
夏の夜、繁華街でよく聞きますよね(笑)
ですが、アルコールは熱中症には全く効果がないどころか完全に逆効果なんです!アルコールの利尿作用により、逆に水分が外に出てしまうためです。
中でもビールはすさまじく、1リットルのビールを飲んだら1.1リットルの水分が体外に出て行くといわれています。
笑っちゃいますよね!
いや笑い事じゃないんですけどね...。
カフェインにも利尿作用があります。お茶やコーヒーを飲むとトイレが近くなったりしますよね。一息いれる程度ならばいいのですが、熱中症対策として飲むのはむしろ逆効果です。夏場は飲み過ぎに注意しましょう。
意外な落とし穴!スポーツドリンク
『アルコールとカフェインもだめなのね。でもまあ、結局スポーツドリンクを飲めばいいんでしょう?』
スポーツドリンクは水分はもちろん、汗で失われるミネラルも含まれているし熱中症対策の飲み物としては最適なように思えます。美味しいものも多く飲みやすいので、ついつい飲んでしまいますよね。でもここでネックになるのが糖分なんです。
『え、糖分は水分とかミネラルの吸収を助けるってテレビで見たけど…』
糖分が水分やミネラルの補給を助けるのは確かです。でも少量でいいんです。糖分が多いと逆に吸収の妨げになってしまいます。水分、ミネラルの吸収率を最も高くする濃度の割合は、全体量の2.5%前後と言われています。500mlのペットボトルだったら12.5gということです。
スポーツドリンク500mlのペットボトル1本に砂糖がどれくらい入っているか知っていますか…?なんと、30gですよ!角砂糖約10個分です...。濃度割合にすると6%。もっとも効率の良い割合の約2倍です。
喉が渇いたからといってこれをゴクゴク飲んでいたら…。まちがいなく肥満や糖尿病まっしぐらです。健康になろうとして健康を害してしまっては本末転倒ですよね。飲んだとしても1日1〜2本くらいにしておきましょう。
このようにアルコールやカフェイン、糖分はとりすぎると熱中症になりやすくなってしまいます。ビールが大好きなお父さんや、ジュースが大好きなお子さんには「熱中症になっちゃうよー」と教えてあげてくださいね。
3. 身につけて予防。熱中症には速乾素材と麦わら帽子、温湿度計
熱中症対策に効果的な飲み物や食品について解説してきました。
ここからは熱中症対策グッズを紹介していきます。
身につけるものを工夫したり、グッズを有効活用して体に熱がこもらないようにしていきましょう。
熱中症予防はもちろんですが、夏を快適に過ごせるようになりますよ!
まずは危険度をチェック ”温湿度計”
夏は特に、温湿度計を携帯するようにしましょう。自分がいる環境の危険度を知ることで注意や対策ができ、熱中症を未然にふせぐことができます。
中でも、無印良品のタグツールはおすすめです。小型なのでキーホルダー感覚で持ち運びできますし、液晶とLEDで熱中症注意情報を教えてくれるので、お子様でも簡単に危険度を知ることができますよ。
熱をこもらせない!”麦わら帽子”
危険度をチェックしたら熱がこもらないようにしていきましょう。
炎天下で何かするときは必ずかぶりたい帽子ですが、なかでもおすすめなのが麦わら帽子です。帽子の素材である”麦わら”には空気層が多いので、熱を遮断しやすく、通気性が抜群だから帽子の中に熱がこもらないんです。
麦わら帽子をかぶったお子さんてかわいいですよね。
汗をかきやすい子供さんには特におすすめです。
速乾素材のインナー”エアリズム”
もはや説明不要かもしれませんが一応説明しますね。
エアリズムはユニクロと東レが共同開発した、速乾素材を使用した肌着です。液体が細かい管の中やすき間を上昇していく「毛細管現象」を利用して、汗をすばやく吸収して発散させます。
また洗濯後、ものすごく早く乾くところもポイントです。
その機能もさることながら、着心地のよさもすばらしいものがありますよ。メンズ、レディース、キッズ共に様々な商品が出ているので上手に取り入れていきましょう。
http://www.uniqlo.com/jp/store/list/basic/mobile/womeninner/airism
ずっと冷たい!クールコアタオル
こちらも最先端素材クールコアを使用したタオル。
何が凄いかと言うと、なんとこのタオル、水に濡らして絞って振るだけ(!)で冷たくなるんです!
オフィシャルサイトによると、クールコアは給水した水分を蒸発させることで効果的な気化熱を発生させ、生地温度を下げる新素材。うん、なんだかよくわかりませんよね(笑)
わかりやすく説明すると、触ると冷たく感じるというだけでなく、実際に生地の温度を下げて”冷やしている”んです。だから水分がある限り、ずっと冷たいのです。
紫外線遮断率も98%というから驚きですね。濡らして絞って振って、首に巻いておくだけで熱中症対策にも紫外線対策にもなる優れものです。
4. 熱中症は体内バランスの乱れで起こる
ここからは、熱中症の原因と、予防の基礎知識を紹介していきます。基礎知識を知ることで、より効果的な対策をうつことができますよ。
熱中症には二つの原因があるんです。
見ていきましょう。
暑さと体の不調が体内バランスを乱す
これがひとつめの原因です。
熱中症は暑さや湿度など環境の条件と、疲れや寝不足など体調の条件が重なった時ほど起こりやすくなります。バランスの良い食事と十分な睡眠で、暑さに負けない健康な体を保つのが大切です。
でも、バランスの良い食事と言われても困りますよね。私も困ってしまいます(笑)
そんなとき頼りになるのが厚生労働省と農林水産省が作成した「食品バランスガイド」です。
1日に何をどれだけ食べたらいいのか、その目安がコマで表されています。このコマが倒れないように食事を選ぶだけで、バランスのよい食事がとれてしまう優れものです。ぜひ使ってみてください。
http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/
大量の汗が体内バランスを乱す
これがふたつめの原因です。
体調を完璧に整えていたとしても、大量に汗をかいたとき、体から出てしまった水分や塩分、ミネラルを補給しないと熱中症の症状が出てしまうんです。
あまり汗をかいていなければ、夏場でもふだんの食事と水だけの補給でも十分です。
ですが大量の汗をかいたにもかかわらず、水だけを補給していると体液の濃度が薄まり「低ナトリウム血症」になってしまうんです…!
そうすると私たちの体は体液の濃度を保とうと水分を外に出そうとします。その結果、ますます脱水症状が進んでしまい、場合によっては意識障害にも繋がってしまいます。大量に汗をかいた時は水分だけでなく、ミネラルもきちんと補給しなければいけません。
”整える”のが基本。不足したら”補う”
二つの原因と基本的な対策についてご紹介しました。
夏場でも大量の汗をかくことがない方は、体調を整え、水分補給をきちんとするだけでも熱中症はじゅうぶん防げます。しかし汗を大量にかく方は整えるだけでは不十分で、整えた上で不足分をきちんと補うことが必要になってくるんです。
ぜひ前半で紹介したレシピを参考に、体調を整え、不足分を補うようにしてくださいね。
5. 応急処置!合言葉は”FIRE”
ここまで熱中症予防対策や基礎知識について紹介してきましたが、最後に応急処置をご紹介しておきます。
万が一自分や家族が熱中症になってしまったら…。きちんと対応できる自信はありますか?
熱中症は命にかかわる病気です。正しい処置方法を身につけておきましょう。
合言葉は ”FIRE” です。
『FIREってファイア?熱くしてどうするんですか?』
ファイアですが火ではないんです!FIREとは…
F : Fluid 適切な水分補給
I : Icing 身体を冷やす
R: Rest 安静
E: Emergency 救急搬送、119番
の熱中症に必要な応急処置の頭文字を並べてキーワードにしたものです。それぞれの具体的な説明をしたいところですが、これについては下記ページが詳しく、わかりやすく説明してくれています。
http://www.kakuredassui.jp/usefulinformation/living/living03
正しい処置の方法を身につけ、いざという時に備えてましょう。
6. まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでの内容をまとめておきましょう。
・熱中症予防に効果的なのはビタミンB1、クエン酸、カリウム、ナトリウム
・アルコール・カフェイン、糖分には注意すること
・熱中症対策グッズを上手に取り入れる
・熱中症の原因は体内バランスの乱れ。バランスを整えて、不足を補うのが大切
・応急処置はFIRE
・レシピを振り返りたい方はコチラ
でしたね。
家族に作ってあげたい、してあげたい熱中症予防対策ということで紹介してきましたが、お母さんが熱中症になってしまったら、だいたいのご家庭はパニックになってしまいます(笑)。
ご自分でも熱中症にならないよう気をつけてくださいね。
ぜひこの記事を参考に、家族みんなで楽しい夏にしてください!
2018/06/12