つらい手足の冷えを改善しよう!体を内側と外側から温める方法とは?

「手足の指先が冷えて、なかなか症状が改善しない…」
あなたは、そんなつらい末端冷えでお困りではありませんか?
手足の冷えは、一時的な対策であたためてもすぐに元の状態に戻りやすいものです。万全の対策をしているつもりでも、気付くと足元がひんやり…なんてことも多いのではないでしょうか。
わたしも以前、足元が冷えてなかなか眠れずに苦労した経験があります。
いくらあたためてもすぐに冷えるなんて、どうしたらいいのかわかりませんよね…
でも実は、あたためてもあたためても手足が冷えるのは、わたしたちの体が寒さから身を守るために必要な働きだったんです!
わたしたちの体は寒さを感知すると、体内のありとあらゆる熱を体の中心に集結させようとします。そのため、体の中心が十分にあたたまるまでは、手足などの末端に送られる熱がストップしていたんです!
手足の冷えを改善するためにはまず、熱を作りやすい体を作ることが重要なポイントとなります。そのために今回は、
・寒さを感知する「AVA血管」の働きについて
・体を内側から温めて、手足の冷えを改善させる方法
この2点について、くわしく説明していきます。
今回紹介する改善法を実践し、冷えを根本から改善させましょう!
目次
手足が冷える原因は、寒さを感知する「AVA血管」のせいだった?
「ひんやりした風にさらされ、手足が氷のよう…」
そういうときってなかなか手足が温まりませんよね。一生懸命ホッカイロで温めたり服の袖で手をつつんだりしても、氷のようにひんやりしたまま。手足の冷えに困らない人もいるっていうのに「なんで私だけ?」なんて思いませんか?
実はそこには、寒さを感じたときに手足から熱を奪う「AVA血管」の働きが関係しているんです!
AVA血管は、「寒い!」と感じたときに体内の熱の流れを調整するための血管です。極寒で体がブルブルをふるえる中、肌表面から熱がでてしまうと、いつまでたっても体をあたためることができません。そうならないためにAVA血管が熱の流れを調整してくれているんです!
では、なぜ体の中心に熱を蓄えるのかというと、それは臓器に冷えが渡らないようにするためです。生きる上で大切な臓器が冷えると、寒いというだけでは済みませんよね。だからこそ、手足に送る熱の量を減らして、上手く熱を調整する必要があるんです。
「じゃあ手足が冷えても仕方がないかぁ…」そんな風に諦めてはいけませんよ!
AVA血管が手足の熱を奪うのは、体内でつくられる熱量が少ないことが原因です。実際は、体内で作り出す熱が不十分なことが問題で、手足に熱を回す余裕がなくなっているだけなんです。
手足の冷えを解消するためには、熱を効率よく生み出す体を作ることが必要があります。体質の改善はすぐにはできませんが、冷えを感知させにくくする防寒術を身に着けることも効果的です。
まずはできることからスタートして冷えの対策をしていきましょう!
冷えを取り込まない防寒術!冷点を守って体温低下を避けよう!
冷えに強い体をつくるのは、少し時間がかかります。
まずは「体をあたためる防寒術」を実践して、体を冷やさないようにしましょう!
①首や顔周りはマスク・マフラーで保護しよう
わたしたちの皮膚には寒さや冷たさを感じる冷点というものがあります。
冷点は肌表面など外の空気の影響を受けやすい部分にあり、冷たさを感じる感度は部位によって変わります。
中でも顔と首の冷点は感度が高いため、マスクやマフラーでの防寒は体をあたためるのに効果的です。
②ホッカイロより手袋
冬は幾度となくホッカイロに救われてきました…。
しかし、効率よく熱を生むためにピッタリなのはホッカイロではなく手袋だったんです!
「え?手袋よりホッカイロの方があったかいじゃん!」
そう思う方もいるかもしれませんが、ホッカイロは温められる範囲が限られています。
それに比べて手袋は手の全体を暖めることができるので、脳が「温まった!」と判断しやすいんです!
ホッカイロ派のみなさんも今年の冬はぜひ手袋をつかって体をあたためてみてくださいね。
③腹巻きで広い面積を暖めて熱を伝えよう
冷えた手足に熱を送るためには、広い範囲を温めて、脳に「温まった!」というサインを伝えることが大切です。
さきほど「一部分よりも全体を!」というお話しをしましたが、これも同じです。腹巻きなど、広範囲を温めることができるものをつかって体を温めましょう!
④重ね着で風を通さない。衣類で空気の層をまとおう!
寒さ対策には重ね着がかかせませんよね。
冬は室内と外での温暖差も激しいので、温度変化にも対応できるように重ね着がオススメですよ!
●手足が冷たい!つら〜い「末端冷え」の症状とは?
末端冷え性は、手足などの末端に送る熱がとどこおって血行不良を起こしている状態です。
わたしたちの体は、寒さを感知したときに十分な熱量がつくられないと、末端に送る熱を一旦体の中心に集結させます。
そこで、手足の血流が絶たれて血行がわるくなり、手足が氷のように冷たくなってしまうのです。
症状が続くとしもやけを起こしたり、不眠や体全身の倦怠感をおこすこともあります。
その情報、まちがってない?意外と知らない体を冷やす原因とは
防寒対策は、つい重ね履きしてしまったり、着込みすぎてしまったり、加減が難しいものですよね。しかし、何事もやりすぎはよくありません。
「冷え対策でやってることなのに、どうして冷えが治らないんだろう?」と感じているあなたは、自分で冷えを悪化させる原因をつくっているかもしれませんよ!
締め付け厳禁!着込みすぎ、重ね履きは血行不良の元となる
「靴下を3枚重ね履きしたら、足首がつまって逆効果に・・・」
着込みすぎや重ね履きによって足首や腕などの一部分が圧迫されると、血行がわるくなって血流がとどこおってしまいます。
これは、足のむくみをとる加圧ストッキングなどにも共通して言えることです。
加圧ストッキングなどの力がかかるものだと「加圧した分だけいい!」という考えを持つ人もいますが、あきらかに小さいサイズのストッキングを使用するのは血行によくありませんよね。何事もほどほどがベストです。
アルコールでポカポカするのは、体が温まっているわけではない!?
アルコールをのむと体がポカポカしてきますよね。でも、アルコールで体温まるのはさいしょの飲みはじめだけ。
アルコールは分解のときに大量の水分を消費するので、水分が体から出たあとに血液をドロドロにしてしまうんです!
飲み始めの感覚だけで、「アルコールは体を温めるから冷えにいいんだ〜」なんて勘違いしていませんか?
アルコールは体を冷やす飲み物ですよ!飲み過ぎには注意しましょう。
筋力不足は冷えの元。効率よく熱を生むポイントは「タンパク質」と「ビタミンE」摂取にあり!
みなさん、防寒対策はバッチリですか?
次は、熱を効率よく生み出す体を作る下準備に入っていきましょう!
まずはじめに、熱を作り出すために必要不可欠な筋肉について説明していきます。
わたしたちは運動をしたり、寒さを感じたりしたときに「筋肉」と「食事から得られるエネルギー」をつかって体内から熱を生み出そうとします。そこで効率よく熱を生むためには、筋肉とエネルギーのバランスを保つことが重要です。「筋肉」と「エネルギー」どちらか一方が多くても効率よく熱を生むことはできません。
この2つのバランスを整え、熱を生み出しやすい体を作っていきましょう!
栄養足りてる?エネルギー不足にはタンパク質を!
体は動かしているけど食事量が少ないという人はまず、熱に変換されやすいタンパク質を摂取して熱を生み出すエネルギー源を蓄えましょう。タンパク質は、肉や魚、タマゴや乳製品に多く含まれています。
まずは一日一個のゆでたまごからチャレンジしてみてください!
運動不足であり余ったエネルギーは一日30分のウォーキングで熱にチェンジ!
食べるのはすきだけど、運動は大の苦手。運動が苦手で炭水化物の摂取が多いという人は食事から得られるエネルギーは十分。
あとは体を動かすだけです。エネルギーを燃やして熱を生み出しましょう!
まずは一日30分のウォーキングから!
歩幅を大きく広げて歩くと、腰の筋力が刺激されて下半身の筋肉を効率よく鍛えることができますよ!
ビタミンEたっぷりのアーモンドミルクで血流サラサラ、手足もポカポカ!
エネルギーとは少し違いますが、ビタミンEは血管や血流を整えて熱を運ぶ手助けをしてくれます。冷え固まった体に効率よく熱を送るためには、ビタミンEがかかせません。
ビタミンEは、野菜や魚、ピーナッツやグリーンオリーブなどのナッツ類に多く含まれていますが、中でも群をぬいてビタミンEが豊富なのが「アーモンド」です。アーモンドは牛乳といっしょにとるとビタミンEをの吸収率があがるので、ビタミンEを摂るなら毎日一杯、アーモンドミルクを飲むことがオススメです!
湯冷め対策には「40℃のお湯に10分」。短時間入浴がベスト!
体をいますぐ暖めたい!そんなときは「入浴」が一番です。
でも、しっかり湯船で体をあたためたはずなのに、気づいたらすぐ湯冷めしていることって多くないですか?
それはもしかすると、湯冷めしにくい入浴法を実践できていないせいかもしれませんよ!
あなたはお風呂に入るとき、湯冷め対策にと気合を入れて長時間半身浴をしてみたり、ムリをして暑いお湯に浸かったりしていませんか?
実はその入浴方法、まったくの逆効果なんです!
冷え性の人が実践するべき入浴法は「全身浴での短時間入浴」です。お湯の温度は40℃〜42℃。肩まで5分、ラクな体勢で5分の計10分がベスト。
「10分じゃ物足りない!」という人は、40℃以下のお湯に30分が湯冷めしにくい入浴時間の目安です。この入浴法で湯冷めしにくくなるはずですよ♪
入浴時間 | お湯の温度 | |
短時間入浴 | 肩まで5分、ラクに5分で計10分 | 40℃〜42℃ |
短時間じゃ物足りない人 | 全身浸かって30分 | 40℃以下(38℃〜40℃) |
女性は末端冷えになりやすい!?ストレスやホルモンバランスの乱れ冷えの要因だった
「女性は冷え性になりやすい」そう言われるのは、女性が男性に比べて筋肉量が少ないこと、生理や妊娠・出産などの関係でホルモンバランスが乱れやすいことが要因としてあげられます。
体のホルモンバランスが崩れると、血管を収縮させる役割を持つ脳の自律神経が乱れて血液がとどこおり、手足などの末端に十分な酸素や熱がいきわたらなくなってしまいます。
自律神経の乱れはストレスなどの身近な問題からも起こります。冷えを起こさないためには、食事や運動以外にも様々な環境を整えることが重要ですね。
冷えとストレスが重なるときは、日光を浴びていないせいかも?
あなたは朝に太陽の光、浴びてますか?
「寝起きに太陽の光を浴びるとスッキリ目覚められる!」という話しは聞いたことがありますよね!実はその理由には、「セロトニン」という物質が深く関わっているんです。
セロトニンは、朝に太陽の光を浴びることで分泌される精神の安定に働きかけるホルモンです。セロトニンは朝に分泌されて日が暮れるごとに数が減っていき、睡眠をさそう「メラトニン」というホルモンに変化します。そのため、朝は太陽の光を浴びてセロトニンを体に補充する必要があるのです。
朝に太陽の光を浴びず、出発ギリギリまで真っ暗な部屋で準備をしているという人は、カーテンを開けて爽やかな朝をむかえてみてくださいね!
【自律神経を整える足ツボ】足ツボでリラックス効果を高め、心身のバランスを整えよう!
朝に太陽の光を浴びてセロトニンのチャージはOK。
でもやっぱり夜はなかなか眠れず、変に考え込んでしまうことが多い…。
そんなときにオススメしたいのが足ツボマッサージです!道具を使わず、両手だけでカンタンににリラックス効果を高めることができるので、ズボラさんにもオススメです。
一日1回を目安にツボ押しを行い、自律神経のバランスを整えましょう。
足の中指からまっすぐ下がったところ(土踏まずの上のあたり)にあるくぼみを、手の親指の腹でぐーっと押しましょう。
このツボは、自律神経を整えるツボです。
食事制限は冷えの元。代謝低下でダイエットにも逆効果だった!?
「痩せたい!でも運動したくない!」
そんなときにやりがちなのが、食事制限によるダイエットですよね。
しかし、食事制限によって十分な栄養が行き渡らなくなると、体の基礎代謝が下がって逆に痩せにくくなってしまいます。さらに、栄養不足は冷えの要因に…
ムリな減量は冷えにもダイエットにもよくありません。しっかり食べて効率よく熱を生む体をつくり、冷え改善もダイエットも成功させましょう!
冷えによる血圧変動は「脳梗塞」のリスクを高める!?
実は末端冷えって、ただ手足が冷えてつらいだけじゃないの知ってました?
「冷えは万病の元」とも言われるほど、体に悪い影響をもたらします。冷えによって起こる免疫力の低下や血圧の変動は、病気を起こす引き金になりやすいのです。体が冷えて全身の血液循環が悪くなると、血管にしなやかさがなくなって血流を妨げる原因となります。
こうして血流がとどこおると、血管に血栓(血の塊)ができやすくなって脳梗塞のような重大な病気になる危険性もあるんです…!しかも、冷えで免疫力が下がると、自らの力で菌を退治する力が弱くなるため、風邪やアレルギー症状も悪化しやすくなってしまいます。
冷えを放置してプラスになることは何一つありません。「手足の冷えを治したい!」と思っている方はぜひ、今回紹介した改善法を実践して一日も早く冷えを改善させてくださいね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?手足の冷えを改善させるためには、冷えを感知するAVA血管を守って防寒すること、熱を作りやすい体をつくることが必要不可欠です。
この記事で紹介した冷えの対策・改善方法をまとめると、
・防寒の際はマフラー必須。冷えを取り込まない!
・冷え改善には、「筋肉」「タンパク質」「ビタミンE」
・湯冷めしにくい入浴法は「40℃のお湯に10分」
・朝に目覚めの太陽で自律神経を整える
この4点が冷えを改善させるポイントとなります。どれもすぐにはじめられる方法ですので、ぜひ実践してみてくださいね!
今回の記事が、あなたの冷えを改善するお役にたてればうれしいです。
2018/05/30